明日も笑えるように、今日も本を読みます

- 読みたい本を、読みたい時に、読みたいだけ -


♪ 生きることを考える

やなせさんの人柄がにじみ出る1冊『わたしが正義について語るなら』| 読書感想文

言わずとも知れたアンパンマンの作者、やなせたかしさん。 私がこの本を手に取ったのは、やなせさんが亡くなってから数日後でした。 やなせさんの幼少のころの話、上京してからの話、手塚治虫さんと一緒に仕事をした話、アンパンマン誕生のきっかけ、そして…

今を生きる女性の心情が瑞々しく描かれた作品『小さいおじさん』| 読書感想文

万城目学をはじめ数々の人気作家を生んだボイルドエッグズ新人賞の第15回受賞作にして、新人賞受賞作としては日本で初めて競争入札が行われ、複数社からの応札を経て刊行が決まった作品です。 タイトルから勝手にほんわかしたファンタジーを想像しましたが、…

七十歳死亡法施の行まであと2年!あなたはどうする?『七十歳死亡法案、可決』| 読書感想文

衝撃のタイトルに惹かれ...怖いもの見たさで図書館にて。 タイトルから想像していたような恐ろしさなどは全くなく、面白くて睡眠時間を削っての一気読みでした。 七十歳死亡法案、可決 感想 「BOOK」データベースより 高齢者が国民の三割を超え、破綻寸前の…

平和な時代に生まれたからこそ...今一度、戦争を考える『水木しげるの戦場』| 読書感想文

『ゲゲゲの鬼太郎』の作者である水木しげるさんの戦争体験に関するマンガ短編集です。 私はゲゲゲの鬼太郎は大好きだし、水木さんが戦地で左腕を失ったことも知っていました。 だけど、水木さんが戦争に関する本をたくさん出していたのは知りませんでした。 …

シュールでスパイシーな大人の寓話集『頭のうちどころが悪かった熊の話』| 読書感想文

表紙買いした1冊。 2007年に買って何回も読んでいる本です。 不思議なことに、読む時の自分の状況とかで感じ方が変わります。動物が主人公の7つの短編集です。 頭のうちどころが悪かった熊の話 感想 「BOOK」データベースより 動物世間のよもやま話に奇妙で…

悩みやチクリと傷むものを抱えるひとへ『ほしいものはなんですか?』| 読書感想文

ほしいものはなんですか? 感想 「BOOK」データベースより 「このまま歳をとって、“何にもなれず”終わるのかな…」 悩める二人の女性に、一人の少女が大切なものを運んでくる――。 アラサー、アラフォーを超え、すべての人に贈る傑作漫画! 一人っ子のリナちゃ…

自分の人生の主役は自分『29歳の誕生日、あと1年で死のうと決めた』| 読書感想文

日本感動大賞大賞作品です。 主人公は29歳になった派遣社員の女の子。 一人ぼっちで迎える29歳の誕生日に、「自分はどうしてこうなってしまったんだろう...」と人生を振り返る。 その振り返った人生に、私から見ると失敗なんかなくて。 ただただ普通に生きて…

自分らしく生きて自分らしく死ぬ...それはとても大切なことかもしれません『在宅医たんぽぽ先生物語 さいごはおうちで』| 読書感想文

著者は2000年に愛媛県松山市で、在宅医療専門クリニック「ゆうの森」を開業した永井康徳医師です。 このクリニックは職員3人、患者ゼロからスタートしました。 「理念」「システム」「人財」において、高いレベルを維持することで在宅医療の「質を高めること…

共感し励まされる1冊!『自分を好きになりたい。自己肯定感を上げるためにやってみたこと』| 読書感想文

『やめてみた。』などでおなじみのわたなべぽんさん。 わたなべさんの本は他にも読んだことがありますが、読むたびにとても自分に自信がない人だな...と感じる部分がありました。(そこもまた共感ポイントなのですが。) この本を読むと、その理由がとてもよ…

救いのない悲しいお話ですがみんなに読んでほしい絵本『わたしのいもうと』| 読書感想文

絵本です。 だけど...私は、こんなにも救いのない絵本を読んだ記憶がありません。 わたしのいもうと 感想 「BOOK」データベースより いじめによって傷つき、登校もしなくなった私の妹は心を閉ざしてしまった。差別こそが戦争へつながると訴えかける絵本。 お…

心が揺さぶられる大好きな絵本『きつねのおきゃくさま』| 読書感想文

きつねのおきゃくさま 感想 「むかしむかしあったとさ」で始まるこのお話。 小学校の国語の本に載っている「きつねのおきゃくさま」です。 私は娘の教科書の音読の宿題で初めて知りました。 小学校低学年で、(生え変わりのため)前歯がない娘の舌足らずな感…

きっとどんな感想も正解だと思う『100万回生きたねこ』| 読書感想文

2024年に20歳になった娘。 そんな娘が幼いころに大好きだった絵本です。 100万回生きたねこ 感想 「BOOK」データベースより 読むたびにちがう気持ちになる、りっぱなとらねこの、ふしぎな物語。 私の実家で夕食を食べた後、祖母はTVを見て、母は机を拭いて、…

大切な人の死で知る悲しみと、その悲しみの先にある未来『永遠のおでかけ』| 読書感想文

40歳を過ぎて、生きることへのしんどさから開放されたなぁと感じる今日この頃。 益田ミリさんも、戻るならそのくらいの年だと書いていたので、同じように思う人は多いのかもしれません。 本書はミリさんのお父さんが、亡くなられる前後を中心に書いたエッセ…

その闇や悲しみさえも、自分『骨を彩る』| 読書感想文

タイトルと装画に惹かれました。 凄く凄くよかったです。何度も読みたいです。 本作品は、連作短編集で登場人物がリンクします。それがまた非常に胸に刺さる構成になっています。 骨を彩る 感想 「BOOK」データベースより わからない、取り戻せない、どうし…

生きたいから生きづらいと死にたくなるんだよ『精神科ナースになったわけ』| 読書感想文

精神科ナース、精神科医、医療施設や団体など、著者の水谷緑さんが様々なところに取材をしてまとめたコミックエッセイです。 精神科のリアルな現場を新人看護師の目線で描いています。 精神科ナースになったわけ 感想 「BOOK」データベースより 看護師の資格…

一瞬の煌めきを鮮やかに描く全7編『ホテルローヤル』| 読書感想文

第149回(2013年上半期)直木賞受賞作です。 この作品の舞台は、廃墟となった「ホテルローヤル」という名のラブホテル。 作者 桜木紫乃さんのご実家が営まれていたラブホテルと同じ名前です。 ホテルローヤル 感想 「BOOK」データベースより ささやかな昂揚…

自分はなにになりたいのか、 どう生きたいのかを考えるきっかけに...『おとなになるのび太たちへ』| 読書感想文

私が今の子供たちに対して「羨ましいなぁ~」と思うことの1つとして、幼いころからたくさんの職業を”知る”ことができること。 憧れる職業があれば、その職業に就くためにはどうしたらいいかを、ネットで簡単に調べることが出来るなんて夢のようです。 特に子…

緩和ケアナースに話を聞いて、心に残った罪悪感を整理していく物語『大切な人が死ぬとき ~私の後悔を緩和ケアナースに相談してみた~』| 読書感想文

「もっとできることがあったではないか?」 著者自身がお父さんを亡くした後、そんなことを思い緩和ケアナースから話を聞きながら、胸に残る後悔や罪悪感を受け入れていく物語を描いたコミックエッセイです。 大切な人が死ぬとき 感想 「BOOK」データベース…

推しがいない私を一瞬で物語へ引きずり込んでいった『推し、燃ゆ』| 読書感想文

第164回(2020年度下半期)芥川賞受賞作、2021年本屋大賞ノミネート作品です。 推し、燃ゆ 感想 「BOOK」データベースより 推しが炎上した。ままならない人生を引きずり、祈るように推しを推す。そんなある日、推しがファンを殴った。 私は生まれてから今の…

料亭と呼ばれるお店が立ち並ぶ色町のお話『飛田の子 遊郭の街に働く女たちの人生』| 読書感想文

飛田新地、ご存知ですか? 大阪市西成区の山王3丁目一帯に広がる、大正時代に開かれ日本最大と言われた飛田遊廓の事です。 そこには「料亭」と呼ばれるお店が立ち並びます。そしてそこにいる女の子(仲居)は、たまたまやっておきたお客さんと、店の2階で自…

艶やかな表現と”美しく朽ちてゆく”ということに心をつかまれる『花に眩(くら)む』| 読書感想文

第9回 女による女のためのR-18文学賞の読者賞受賞作品。彩瀬まるさんのデビュー作です。私は電子書籍で購入。短編小説なのですぐに読めます。 著者の原点にして頂点の作品集、とも言われる『花に埋もれる』にも収録されています。 花に眩む 感想 「BOOK」デ…