明日も笑えるように、今日も本を読みます

- 読みたい本を、読みたい時に、読みたいだけ -


2025-10-01から1ヶ月間の記事一覧

言い訳をいちばん必要とするのは家族です『家族の言い訳』| 読書感想文

私もいい大人になり、自分の家族を持っということを経て、最近なんとなく「家族」というものが分かってきた...かな? そんなタイミングでこの本に出会えてよかった、そう思いました。 『ホタルの熱』『おかあちゃんの口紅』はラジオドラマや入試問題にもなっ…

悩みやチクリと傷むものを抱えるひとへ『ほしいものはなんですか?』| 読書感想文

ほしいものはなんですか? 感想 「BOOK」データベースより 「このまま歳をとって、“何にもなれず”終わるのかな…」 悩める二人の女性に、一人の少女が大切なものを運んでくる――。 アラサー、アラフォーを超え、すべての人に贈る傑作漫画! 一人っ子のリナちゃ…

情景や着物の柄さえも...ふわぁ~っと浮かぶような見事な描写『花宵道中』| 読書感想文

第5回 女による女のためのR-18文学賞で、大賞と読者賞を受賞した作品です。 江戸は吉原での遊女のお話。 安達祐実さん主演で映画化されています。 リンク 花魁のお話なので作中に性描写があるので、好き嫌いは分かれるかもしれませんが...女性作家のためか、…

自分の人生の主役は自分『29歳の誕生日、あと1年で死のうと決めた』| 読書感想文

日本感動大賞大賞作品です。 主人公は29歳になった派遣社員の女の子。 一人ぼっちで迎える29歳の誕生日に、「自分はどうしてこうなってしまったんだろう...」と人生を振り返る。 その振り返った人生に、私から見ると失敗なんかなくて。 ただただ普通に生きて…

おかあさんあるあるが満載!私も娘、母も娘なんだと気が付いた『お母さんという女』| 読書感想文

益田ミリさんが「お母さん」を書いたエッセイです。 ”明るい大阪のおばちゃん”そんなお母さんの中には、子供を愛する気持ちがたくさん。 そして、そのお母さんもまた「娘」なんですよね。 娘はどうしても母親に対して少し厳しめで、母の「嫌だなぁ」って思う…

真っ暗な押し入れに広がる冒険の世界!保育園育ちの娘の思い出の本『おしいれのぼうけん』| 読書感想文

1975年(第21回)青少年読書感想文全国コンクールの課題図書です。 私も、私の娘も保育園育ち。 そんな私たち親子の共通点である保育園が舞台の本です。 そして、娘が保育園時代に園の先生がよく読み聞かせをしてくれた思い出深い本でもあります。 娘はこの…

こんな生き方、働き方もある。新しい“脱力系”勤労小説『ポトスライムの舟』| 読書感想文

第140回(2008年下半期)芥川賞受賞作です。 私は津村記久子さんの文章がとても好き! ドキドキするようなことが特に起きる訳でもなく、淡々と過ぎる毎日を書いている佐生品が多いのですが、それが私の中にすっと入ってきます。 そして、「怒り」を書くのが…

自分らしく生きて自分らしく死ぬ...それはとても大切なことかもしれません『在宅医たんぽぽ先生物語 さいごはおうちで』| 読書感想文

著者は2000年に愛媛県松山市で、在宅医療専門クリニック「ゆうの森」を開業した永井康徳医師です。 このクリニックは職員3人、患者ゼロからスタートしました。 「理念」「システム」「人財」において、高いレベルを維持することで在宅医療の「質を高めること…